<国内事情>
4月の国内経済動向は、3月に発生した震災とその後の福島原発事故のレベル7引き上げで国内事情に大きな影響を与えた。景気の現状判断DI(内閣府)によると3月の対前月からの下げ幅は過去最大を記録した(48.4ポイントから27.7ポイントへ)。一方被災を受けた各業種の生産拠点は徐々に復旧し操業再開しているが、樹脂コンパウンドや可塑材等の製品原料の調達には大きな課題を現在も残している。
4月の為替相場は、震災後の協調介入以降前半は84円台〜85円台/ドルとしたが後半にかけてはドル安ユーロ高の影響から82円台〜83円台/ドルと円高安定相場での推移となった。
また日経平均株価は震災による景気悪化懸念と円高による業績悪化予測で輸出株を中心に売られ月を通じて10,000円を下回った9,200円〜9,800円レンジでの推移を続けている。
<銅事情> ICSG(国際銅研究会)によると、2011年世界銅需給は世界需要の40%を占める中国を中心とするアジア圏での需要増から37万7,000トンの供給不足になるとの予測を発表された。
また国内地金生産量も国内大手銅精錬会社の震災影響や長期修炉の影響を受け2010年上期大手4社の生産実績である約68万トンに対し2011年度上期生産計画は55万トンと前年同期比で20%近い減産になる可能性が出てきている。2011年度は需給のタイト化、米の金融緩和政策によるリスクマネーの流入とファンダメンタルでは強いながらも、短期的には中国の金融引き締めや欧州財政問題、中東情勢と原油高と軟化の可能性も予測される。
LME注1銅は4月前半には中東情勢への警戒感や中国の金融引き締め観測から9,300ドル前後での軟調推移で始まるが中盤の中国の需要や輸入の見通し改善、またドル安ユーロ高の影響も受け9,850ドル前後と高騰する。その後、中国のインフレの警戒感や米債権の格付け引き下げ影響で再び9,200ドル台まで下落した。終盤はドル安要因や米住宅着工件数が予測より上回ったことを受け9,600ドル台上げ調子となった。
LME在庫も10ヶ月ぶりの46万トンと積み上がり傾向となった。4月の国内銅相場は、前月末の83万円/トンから始まり7日にはプラス3万円の86万円/トン、12日にはプラス1万円の87万円/トンとなる。一転15日にはマイナス4万円の83万円、20日には更にマイナス1万円で82万円/トン、26日には再びプラス1万円の83万円/トンとなった。その後も5月6日にはマイナス8万円の75万円/トン、11日にはプラス1万円の76万円/トンに至る。4月の平均建値は83.9万円/トンで前月より1.2万円/トンの上昇となる。2011年の平均建値(1月:83.4 2月:86.3 3月:82.6 4月:83.9)
注1 LME:(ロンドン金属取引所 130年以上の歴史を持つ世界の第一非鉄金属市場)
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